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ワンマンショー

2025/04/03 現在

 キラキラした光の舞台で輝くこと、自分だけにできることで、身一つで、誰かに夢中になってもらう行為。他の誰かを置いていって、ただ一人で場を支配する行為。

 私はそれを崇拝している。信仰は理解にもっとも遠い感情らしい。その通り。進んで一人だけの舞台に立とうとする人を「すごいなぁ」と感じるし、同時に「意味わかんないな」とも思う。どうしてそんなに怖いことをするんだろうって思う。

 ワンマンショーという言葉は、エンターテインメントのワクワク感と同時に、嫌な怖さを感じさせる。圧倒的で、絶体絶命。その場で踊れている間はいいけれど、足元の小槍から落ちてしまえば一貫の終わり。
 私は眺めているだけでいい。例えば、画面の向こう側の配信者を。例えば、ドームで歌うシンガーソングライターを。素敵な魅力を持つひとたちを眺めて、日々を生きるためのちっぽけな勇気を貰うだけでいい。「神様」のすごいところを見守って、少しだけでも近づければいいなぁって薄っぺらく考えて、特に変わらないまま眠るのが幸せだ。

 大学に入って「ワンマンショー」の機会が増えた。誰かを楽しませるためでも、勇気づける為でもない。ただただ私がドタバタとしているところを、興味も関心もない誰かが見ているだけのつまらない時間。「神様」たちは私の何百倍、何千倍という人の前に立って、それでいて楽しそうにしているのだから、本当に意味が分からない。
 何度も失敗して、改善して、自信を付けてきたんだろう。「神様」たちだって人間なんだから、最初から完璧なワンマンショーができていた訳がない。完璧なワンマンショー、なんて言葉自体に、そもそも語弊があるだろう。

 私だって、今のままで居たいと思っている訳ではない。薄っぺらくても近づきたいのは本心。いつかどうにかなればいいのにと布団の中で祈っている。けど、そんな軟弱者に背負えるほど、ひとりぼっちのショータイムは甘くないんだよね。

 ここまで書いてふと、メダリストのいのりちゃんと光ちゃんの顔を思い出した。失敗に向き合ってワンマンショーに立ち向かった人のお話。少し前にアニメが放映されていたけど、私はこのお話を直視できなかった。まぶしくて苦しかった。
 他人事として安易に感動できたら、どれだけよかったか!



 ランダム単語ガチャ「ワンマンショー」より



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